癌は恵みである

  • 自分の命をかけてでもやりたいことをやっていく
  • 充実した人生を送る
  • 悔いのない人生を送る

癌になると患者様は、自分の人生の価値観を問い詰められます。
人間は、普通、何気なく生きてしまうものです。
また、お金を稼ぐために生きる、地位や名声を得るために生きる、或いは家族を養うために生きる、それは普通の人が持つ常識的な価値観です。
しかし、癌になったのが分かり、命がかかってくると、それらの価値観が根本から覆(くつがえ)されてしまいます。

命がなくなる時、お金に何の価値もなくなります。
お金を持ってあの世にいくことはできないからです。
地位や名声をあの世に持っていくこともできません。
また、人間はひとりで生まれ、ひとりで死んでいかなくてはいけません。

命がなくなるかもしれないという現実を目の前に突きつけられた時、人は自分の魂にとって何が本質的に重要なのか、それを考えさせられるのです。

しかし、これはある意味、有り難いことなのです。
私とほぼ同年代の男性が、解離性大動脈瘤で亡くなりました。即死です。
私はその話を聞いた時、背筋がゾッとしました。
何と無念な死に方なのでしょうか。
言い残したこと、やり残したこと、いっぱいあったと思うのです。

しかし、癌であれば、即死することはほとんどありません。
まだ時間が残されているのです。
自分の命の大切さを思い知らされ、自分の人生を輝かせるために何ができるかを考え、実行する時間が与えられているのです。
1日1日の大切さ、1日1日を生かされている喜びを噛みしめながら、充実した人生を送るチャンスを与えられているのです。
それが、癌の恩恵です。

私自身も癌の患者様と接するようになってから、命の大切さ、貴重さをこれまで以上に感じるようになりました。
何も思い残すことなく、悔いのない人生を歩みたいとこれまで以上に真剣に生きるようになりました。

自分は何をやり残しているのでしょうか?
自分は今世、何をやるつもりだったのでしょうか?
今世、何をやるつもりで生まれたのでしょうか?

それを思い出して、残された人生を充実させようとした時、体の奥から大きな力が湧き出てくるのです。